新世界の戦慄 2日目(9/23)③

新世界といえば通天閣♪

ウダウダと起きた後、風呂と食事を軽く済ませてチェックアウト。
朝食には勿論ビール(笑)


チェックアウトをして外に出ると天気は快晴。
東京には台風が近づいているみたいだが、その影響か逆に大阪は晴れて暑い。


まだ早い(9時)時間だが、もう開いている店が結構ある。
昨日の不味いタコ焼き屋がもうやっており、朝からしつこい客引きをしている。
店の前には数人の客が並んでいるのだが、皆どこか観光客っぽい雰囲気。


戎橋には阪神優勝の際、道頓堀川に飛び込む人がいないようにとの防止柵が設けられている。
阪神ファンの熱さというのは決して嫌いではないが、こういうのを見せられるとやはり野暮天な連中なのかな…と思ってしまう。


近くの漫画喫茶に入り、PCでメールを確認しながら仕事の資料作り&今後の行動に関する情報収集を行い、ついでに携帯も充電。
今日のメインは後藤のコンサートなのだが、開場は14時過ぎなので時間まで昨日行く事を決めたあそこへ行く事とする。


そう!新世界へ!!


コンサートで必要なものを昨日の不味いたこ焼き屋でもらった紙袋に入れ、残りの荷物を地下鉄駅のコインロッカーに預ける。
よく考えれば「大タコ日本一」なんて紙袋をさげて大阪の街をブラつくとか、コンサートに行くというのもおかしな絵なのだが、それも面白いかと自分に言い聞かせる。


地下鉄にゆられて動物園前駅に到着。
ここを出て「ジャンジャン横町」なるところを目指せばいいらしい。
昨日、大阪在住の友人に聞いたのだが、皆この界隈の話になんらかの禁忌感を持っているようだった。
東京で言えば赤羽や鶯谷で朝からやっている飲み屋の雰囲気くらいにしか思っていなかったのだが、「それを煮しめた感じ」と言われてしまったし。


地下鉄の階段を登る間に自分の身体が軽く戦闘モードに入るのがわかる。
気を入れていかねばやられる!!!!(笑)


階段を上がったところにある新聞スタンド。
店のオヤジと話ながらスポーツ紙を立ち読みする上半身裸のオヤジの姿がいきなり目に入ってきた。
いきなりかよ(爆)
すげーよ、ここ。
いきなり笑いそうになるのをこらえ、標識に従って横町に足を進める。


次の難関(?)はアンモニア臭が漂う高さ2メートルくらいしかないガード下。
ガード下やその付近の路上で畳1〜2枚分くらいの露店が何軒かひらかれている。
売っているものは靴が片方で(1足ではない)300円とかいう感じ。
こんなの売れるのかよ!と思っていたが、目の前で試し履きをしてる客がいたりするんだよね、実際。
しかしこんなに店を広げて、夜とかはどうするんだろうという感じだ。


道は広くないが意外と人通りは多い。
ガードを抜けると細い路地がある。
どうやらここがジャンジャン横町のようだ。


道幅は人がすれ違える程度なのに、ここでも平気で自転車が通っていたりする。
居酒屋、串揚げ屋がほとんどなのだが、通りの中心あたりにある店に行列が出来ていた。
1軒は八重勝
もう1軒はてんぐ。
どちらも明るい雰囲気で入るのに問題は無さそうな感じ。
列を見ているとてんぐにならんだ地元のオヤジが一緒に並んでいる奥さんに「あっちはCMをやってるから有名だけど、味はこっちの方が美味い」などと言っている。


昨日気づいたのだが、大阪は食い倒れの街といわれるだけあって食べ物の店は多い。
だが、その全てが美味い店かというとそうではないのである。
観光客ではなく、地元民が並ぶ店。
これが大阪の正解なんだろうね。


並んでみたいのを我慢し、とりあえず先に街を1周してみる事とする。
横町の路地を抜けたところに昨日、「道頓堀極楽商店街」で行った串揚げ屋があった。
ここもすごい行列だった。


通天閣を目指してなんとなく路地を適当にブラブラ。
3連休というのもあるだろうが、観光客らしき客が非常に多い。
街全体の雰囲気も昭和30年代くらいの感じで悪くない。
時折頭が逝っちゃった酔っ払いの奇声が聞こえるくらいで、全く危険性は感じない。
だって大学生のカップルらしいのがいちゃつきながら平気で歩いてるんだよ。
何故、大阪在住の連中が危険視していたのかがいまいちわからなかった。
(後で聞いた話なのだが、雰囲気がよくなったのは本当にここ2〜3年くらいの事らしく、それ以前は結構危ないところもあったらしい)


飲食店の他に意外と多いのが碁会所。
中は満員だし、ガラス越しに外から覗かれてるところもあるくらい。
やっぱり王将の街なのかな、そういうところは。


映画館ではいまどきビデオでもDVDでも見れないような昭和中期の映画を3本立てとかでやっている。
誰が見に来るんだろう?


グルッと1周をしているうちに自分の中でこの街についた時に発してた戦闘モードが解かれているのに気づく。
悪くないじゃん、ここ。
とはいっても、さすがに立飲み屋のディープな雰囲気には一見さんである私が入れるような隙がなかった。
赤羽と鶯谷の飲み屋を煮しめた感じという表現が妙にしっくりきているそ、やはりそういうところに昔の剣呑としたものが残っているのかもしれない。


適当に時間が経ったので、先程のジャンジャン横町に戻って昼を食べる事にする。
てんぐも八重勝も列は相変わらずだし、かといって居酒屋で串揚げというのも芸が無いので、串の価格はどの店もほぼ一律の感じだし列がない「ちとせ」という串揚げ屋に入る。
列が無い店は美味くないって言ってるのにさ(苦笑)


お約束のドテ焼きと串焼き数本、瓶ビールを注文する。
生ビールサーバーもあったのだが、この手の店はいまいち不安なのでビールは瓶の方が安心。
ここのドテ焼きは串にさされたもの。
白味噌ベースのたれで、昨日食べた2種よりもスジが厚め。
コリコリというよりもクニュクニュといった食感。
この店に入る前、色々な店を覗いてみたが、どうやらドテ焼きというのは白味噌ベースが正しいようだ。
ただ、その味付けはそれぞれの店の伝統というやつだったりするんだろうね。


他の串揚げは可も無く不可も無い味。
なんとなく雰囲気もあって悪い気はしない。
適当に飲んで食べて1200円くらい。
こんなものなのかな?

(続く)