りょうりしょー

どっちの料理ショー」が昨夜の放送で最終回を迎えました
9年半放送してたんだって
すげーなw


職業柄、毎週は見てませんでしたが気になる食材が出そうな時は結構見てました


あそこで実際に料理をしたシェフの何名かとは仕事上だけど付き合いがあるし、特選素材も何度か取り寄せてみたり、実際に見に行ったりもしました


これを書いちゃうと私の正体がバレちゃう可能性もあるんだけど、番組の製作会社の方からあの番組で作った料理をレトルト等の形で商品化出来ないかというオファーもいただいた事があるし


でも商品化は出来ませんでした
理由は製作会社の食に対する意識が異常に低かったから
もうね、番組の看板で稼ぐ事しか考えてないの

普通に考えてもあの番組で出る料理なんてコスト度外視もいいとこのものばかりじゃないですか
それを商品化する自体無理があるんだけど、それでも少しでもいい素材を使って作るものというのはそれなりに意味があると思うんです


ところがこの「いい素材」というものに対する認識が違いすぎた


あの番組の特選素材を見てるとわかるんだけど、農業、漁業や畜産、調味料といった全てのジャンルに共通して言える事は「安全で美味い食材」なんですよ
美味いというよりも本物の味といった方が良いかな

提供する人達は決してそれで必要以上に儲けようという気も無く、単に手間や時間がかかるのでどうしても値段が高くなってしまうという感じなのに対して、製作側が商品化で思ってたのは値段が高い=いい食材という認識だったんです


確かにある部分においては間違いではないんだけど、全ての値段が高い食材がいい食材かというとそうではないんですよね
逆もまたしかりなんだけど


だから提案の段階でこちらからは「特選素材は使えなくてもそれに近い品質とストーリーがある食材」を使いたいとしているのに対して、先方は「これは他と比べて値段が高いのできっと良いものです」という程度の認識しかない
で、肝心の商品の内容も決まっていないのにメディア戦略の話ばかりが先行する

半年くらいその仕事をしたのかな
結局立ち消えになっちゃいましたね
色々な事情もあって
(私が知らないだけでひょっとしたらどこかでそういう商品があるかもしれませんが、それは私と無関係です)


ここまで読んでるとあの番組はそんな人達が作ってたのかという話になってしまいそうですが、私が仕事で係わったのは製作会社のそういうセクションの人達であって、実際に番組を作ってる人達ではありません


実際に番組を作ってる人達は本当に大変だったみたいだし、いい意味で食に対する危機感を持っていたみたいです
あの番組を見て特選素材とまではいかなくてもいいものを作りたいと思った人は少なくないみたいだし


特番で時々放送するっぽいですが、終わってしまうのはちょっと寂しい番組でしたね